たのしいにっき

今日もよく頑張ったね。おかえりなさい。

恩人の話

私には尊敬する人生の恩人がいる。

それは大学の時に出会った大家さんだ。

私は、実家との関係が悪く、大学生の頃に、家出同然である下宿に飛び込んだ。

そこで出会った大家さんは、私にとって第2の『お母さん』だ。

家庭の事情を理解してくれて、保証人なしで部屋を貸してくれた。
(下宿を出るときにも、何かあったら保証人になってあげるからねと言ってくれた)

鞄ひとつ、身一つで家出してきて、私は、なにも持っていなかったし、準備するお金すらなかった。
布団も、家具も...

そんな私に、大家さんは、布団や家具を貸してくれた。

そして、暖かいご飯を用意してくれた。
大学を卒業するときには、『卒業式の着物、貸そうか?』と気にしてくれたり、
社会人になってからはお弁当のおかずを差し入れてくれた。
大家さんと下宿生以上の関係性。

愛情のこもったご飯はとても美味しかったし、
クリスマスにもらったメッセージはとても嬉しかった。
本当のお母さんみたいで、進路の相談にも乗ってもらったりした。
うちは家族との関係が冷えていたから、みんなで囲むご飯の美味しさとか、当たり前と思われることが新鮮で。楽しかった。

歓迎会、夕ご飯、クリスマス会、下宿の子たちと過ごした2年間は、かけがえのない宝物だ。

大学のときに、この下宿で大家さんに出会えたことは、最大のラッキーだった。

社会人になり、私が引っ越しをするときにも、引っ越し先でお友だちができるように、知り合いの社会人サークルを紹介してくれた。

休職した時も、相談に乗ってくれた。

本当のお母さんみたいに気にかけてくれる人がいることは、泪のでるくらい嬉しいことだ。

いつか、私は、大家さんみたいな、人を包み込める強い女性になりたい。